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9月の初めにDVDを購入して、ディズニー映画「ナルニア国物語第1章ライオンと魔女」を観たことについては以前に書きました。
その後、じつはあらためて原作の「ナルニア国ものがたり」を読んでみようと思い、全7巻を1週間ほどで読了しました。 右の写真は資料写真なのですが、僕が購入したのもこの岩波少年文庫版のもの。 アマゾンなどでまとめて購入しても良かったのですが、こういったシリーズものを読む場合、読んでは本屋に行って次を購入し、また読んでは本屋に行きという買い方が好きなものですから、今回も卷の順番に順次、買っていったわけです。 ただ、ふだんあまり児童書のコーナーに立ち寄る機会がなく、また僕の良く行くいくつかの比較的おおきな本屋さんでも全巻揃って書棚に並んでいることが少なく、結局、数カ所の書店の児童書コーナーをその都度、巡って行くことになってしまいました。(おじさんが児童書コーナーを物色する、多少の気恥ずかしさをともないつつもね) この「ナルニア国ものがたり」については、日本でもこれまでに多くのことが書かれて世に出ているし、多くのひとがその素晴らしさを語っているので、僕があらためて書くようなことはあまりありません。 例えばよく言われる宗教性(キリスト教、もしくはC.S.ルイスの新プラトン主義的な片鱗)との関わりについても、これはルイスの神学者としての思弁性に帰するということのみよりも、ヨーロッパ、イギリスの土壌から生まれた児童文学ということから、あたりまえにその世界にとけ込んでいるものと理解するだけで良いのかも知れません。 それよりも、アイルランド生まれであるルイスの奥底にあるケルト人的感覚、つまり日本人にも本来的にある自然の聖性や再生の感覚が、善と悪の二元論的な対立、創造と滅びなど様々な軸と織り交ざって創り上げられていることに、物語世界の豊かさより感じることができます。 まあ、難しい話を書くのはこのブログの趣旨ではないのですが、視点をかえてひとつ、今回まとめて「ナルニア国ものがたり」7巻を読了後の感想として。 それは、訳者である瀬田貞二さんの訳文についてです。 じつはアマゾンなどの読者レビューを読んでいると、あまり評判のよくないものが多いのですね。 文章がおかしいとか、日本語として良くないとか、ようするに読みにくいと。 この瀬田貞二訳版「ナルニア国ものがたり」。僕の感覚からすると、まず、懐かしいなーという感じ。 僕みたいな決して若くない世代は、子ども時代、総じてこんな日本語の児童書を良く読んでいた気がするんですね。だからあまり違和感がない。 いやじつは、現代の文章に慣れてしまっているから、読み進むうちに徐々にペースを取り戻して行ったというか。 例えば無駄に読点が多いという指摘にしても、それは例えばこんな感じなのですが、 (「ライオンと魔女」の冒頭。4人の兄弟の疎開先の学者先生について)『先生は、頭はもとより、顔まで、もしゃもしゃの白髪でうまった、とても年とった人で、四人とも会ったばかりですぐ、この先生がすきになりました』 さてどうでしょう。ふつうはこんな風に書くのかも知れません。 『先生は、頭はもとより顔までもしゃもしゃの白髪でうまった、とても年とった人でした。四人とも会ったばかりなのに、すぐにこの先生がすきになりました』 でも僕は、子ども時代は(いまもですけど)ひねくれた子どもだったので、素直な文章よりも、瀬田さんの表現の方に愛着を感じてしまいます。 さらりとした説明的ではない、読点の多用によってパーツが浮かび上がってくるような、少年たちの時間感覚のなかで先生を見たとたん好きになってしまう様子を表現している感じ、というところでしょうか。 あと、子ども向けなのだけれど、わりあいと難しい単語を使っていたりとか、むかしの児童書や少年文学には良くあった気がするのですね。 それを子ども時代に読むと、新しいものやことに初めて出会ったような感覚というか、それを理解すると何かまだ知らなかったものがわかってしまったような感覚というか。 例えば第3巻目のタイトルにもなっている「朝びらき丸」という船の名前も、原文は「Dawn Treader」というのですが、なにか冒険心をくすぐるような名前ですよね。(じっさい、この船はナルニアの世界の、世界創造の夜明けの場所であるアスランの国まで行きます) 僕は、小説や文学などの文章というのは、うまく表現されているということよりも、その世界に引き込むちからと同時に、読む方が「ああそうなんだ」と見つけてしまったような感じを喚起するような文章が好きなのですが、これはまだ決して訳知りではない子どもたち、少年少女向けの文章においては、とても大切なことのような気がします。 まー、長くなるのでこのぐらいで。 「ナルニア国ものがたり」における瀬田さんの訳文は、少し変だなーと思うところもたしかにあるのですが、決してひどいものではないし、かえって今の子どもたちや大人たちにあえて読んでもらいたい文章であるとすら思います。 例えば、ドリトル先生における井伏鱒二訳に匹敵するとまでは言わないけど。 ただ、ひとつおかしかったのは、エドマンドがナルニアで魔女に貰うお菓子「ターキッシュ・ディライツ」。 これはたぶん、当時のイギリスでもあまり子どもが頻繁に食べることのできないものだったのではないかと想像するのですが(これについては良くわかりません。違うかな)、これを「プリン」と置き換えたのは、まーしょうがなかったのでしょうけど。 プリン=プディングでは、エドマンドがとても欲しがったお菓子という意味がどーもわからないような気がします。(まー、僕もときどき変なところが気になるもので) ナルニア全巻読了、というテーマなのに、今後ディズニーによって映画化されて行くであろう2巻目以降についてぜんぜん触れていません。 それについてはまた、思いついたら書くことにします。 《WDW旅行記シリーズ》をお読みになりたい方は、メニュー内の『旅行記コンテンツ(目次)』からか、ここから「目次」のページに行くと、各ページごとにお読みいただけます。 もしコメントをいただけるようでしたら、とても励みになります。 人気ブログランキング参加中!!面白く読んでいただけましたら人気blogランキングへワンクリックお願いします。
by oldwdwfan
| 2006-09-23 15:32
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